片親の思う結婚観

昨日、キャスで触れた事をこれを機会にブログにも書いておこうと思いました。先に断っておきますが、結構真面目な事を書きます。

 

僕は両親共にアパレル関係で成功を収め、仕事面では有能な両親の下に生まれました。そんな両親が共働きをしていた為、当然離婚するまでは比較的裕福な家庭で育ったわけです。しかし、お金というのは幸せと共に時にはスレ違いを生んでしまうわけです。両親が離婚したのは僕が小学校1年生で7歳になる前でした。ですが、両親のスレ違い自体は僕が4歳か5歳くらいには始まっていたと思います。先程僕は裕福な家庭で育ったと言いましたが、そう感じていた所以の1つに欲しい物はいくらでも買ってくれていた所があります。具体的には、当時流行っていたムシキングのカードで欲しいカードがあればオークションで1万出してお父さんに買って貰っていたのは今でも特に印象に残っています。だから、ムシキングは2004年ファーストから2005年セカンドまでのカードは全部持っていたと思います。それ以外にも、仮面ライダーのベルトなんかは当たり前のように全種類買ってもらっていました。これらは誕生日でも何でもない日に貰っていました。そう考えればお父さんは僕を喜ばせる為だけに100万以上は費やしていた事になります。そんな父親をよく思わない人が1人居たわけです。言うまでもないですが母親です。僕の父親は教育とかではなく高々子供の遊び1つの為に100万以上使う程金遣いが荒かったわけです。比較的裕福と言っても年収が億行ってるような家庭では無かった為、そういった金遣いの荒さは母親にとっては理解し難く、他のもっと為になる事にお金を使って欲しかったのでしょう。そういう母親も一般的に見れば荒い方ではあると思いますが、父親の荒さは理解出来なかったんだと思います。父親が初めてムシキングのカードをオークションで買ってくれた時、僕が1人喜んでいた所、母親が電話越しに父親と喧嘩しているのを見ました。そのためか、父親がムシキングのカードをくれる時必ず僕に言う一言がありました。

「お母さんには内緒やで」

その頃から喧嘩をする姿を見る機会は増えたと思います。「金遣いが荒い」と言っても借金があった訳でも無いですし、家計を大きく圧迫する程のものでは無かったと思います。ハッキリ言ってしまえば、些細なお金の使い道に対する価値観のスレ違いです。3歳くらいの頃までは僕の見ていない隙にキスをするくらい仲良かった夫婦が、そんな些細なお金の問題をキッカケに喧嘩が増え、ある時から別居するようになり、果ては離婚するにまで至ったわけです。母親からは後に離婚した理由を聞くと「パパの金遣いが荒かったから」と答えられましたが、やはりそれはキッカケに過ぎないと思います。金遣いの荒さをキッカケにスレ違い、相手の行動1つ1つが癪に触るようになり、顔を見れば喧嘩をし、もう一緒に居られないと判断した結果でしょう。それでも我慢して一緒に居るのが結婚という契約だろうと言う人も居ると思いますが、両親共にこれ以上子供の前で喧嘩をするのも辛かったんだと思います。

 

これは離婚するまでの過程の一例ですが、途中の価値観の相違からスレ違い続けている家庭は結構多いと思います。離婚と言うと、相手が浮気をしていたとか借金があったとか、必ず大きな理由があると思う人も居ると思いますが、今言ったような些細な理由の積み重ねが離婚に繋がるケースもあるわけです。これを考えた時、結婚相手に1番優先すべき事は価値観の一致または理解だと思います。金銭面だけではありません。味覚や趣向、思想や倫理観、子供の教育方針等、全てに於いて相手の価値観と一致または理解が出来ないと幸せな家庭は築けないと思います。少しでも相手の理解出来ない一面が見えてしまった時、そこでひびが生まれやがて大きくなり、結果仲を引き裂くキッカケとなってしまうわけです。ですので、この人と結婚したいと思った時、その前に相手の価値観を出来るだけ把握しその理解に努める事が大事だと思います。

そういう意味では30半ばで婚活して、身の丈に合わない相手を理想としているようなおばさんは、例え結婚出来たとしても幸せな家庭は中々築けないと思います。価値観というのは育ちが大きく影響します。高学歴や高収入の人物に裕福な家庭で育った人が多いのは紛れもない事実です。そして、その裕福な環境でまた人一倍努力もしてきたわけです。そんな人間からすれば、育ちも良くなければ大した努力もして来なかった癖に相手に求める理想だけは高いような女性の価値観なんて理解し難いものがあるでしょうし、容姿が気に入り男側が結婚を決断したとしても、数年後きっとそれがキッカケにスレ違うと思います。結婚相手というのはアクセサリーではありません。お互いが相手を慮って理解し合える、そういう関係を築ける相手こそが理想の結婚相手としてあるべきで、そういう人を見つける事が結婚して上手くいく最低条件だと思います。

 

以上が片親である僕の思う結婚観です。

ロシアなんかでは離婚は前向きなものと捉えられているようですが、それは本人達の自己満足であり離婚の正当化だと思っています。離婚して環境が変わって1番被害を被るのは子供です。これは人によると思いますが、父親も母親も好きな子供にとったら両親と中々会えないというのは辛い事ですし、ある日から突然貧しい暮らしを強いられるのは納得し難い事です。この考え方が少しでも流布すれば、将来生まれてくる子供が辛い思いをする事も減るんじゃないかなと思っています。